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「働きたい時間」と「働いて欲しい時間」をマッチングするスキマバイト募集サービス
その柔軟な働き方から、現在では900万人に利用されています。
しかしその一方で、このような便利なサービスが闇バイトのような違法行為に悪用されているようです。
果たして、タイミーのようなサービスで、どのような闇バイトの募集が行われているのでしょうか?
その実態について深掘りしていきたいと思います。
スキマバイト募集サービス「タイミー」とは?
タイミーは、自分の好きな時に好きな時間だけ働ける、従来のアルバイトのイメージを覆す新しい働き方を提案するサービスです。
タイミーはなんと言っても働ける時間や場所などを選べる自由度が人気の理由でしょう。
最短で即日にマッチングできるため、急に予定の空いた日や、出費が重なって金欠になったときなど、非常に助かるサービスです。
また働いた場所の環境がよければ、長期採用の可能性もあります。
働くワーカー、働いてもらう企業どちらにもメリットがあるサービスですね。
そんなマッチングの気軽さから「闇バイト」も募集されている場合があるとか。公式でも注意喚起を行なっています。
闇バイトとは?
闇バイトとは、インターネット上で高額報酬を提示し、犯罪行為への参加者を募る不正なアルバイトのことです。
具体的な仕事内容を明記せず、「簡単なお仕事」「高収入」といった言葉で若者を中心に勧誘します。
一度加担してしまうと、“やめたい”と思っても応募したときに登録した自分自身、家族等の個人情報を基に、「家に行く」「周囲の人に危害を加える」と脅され、逮捕されるまで抜け出せません。犯罪グループは雇った人間を都合よく利用した後、「捨て駒」として切り捨てます。待ち受けているのは、重い刑罰です。 (警察庁より引用)
「闇バイト」は知らずの間に犯罪行為に加担させられてしまいます。
どのような手口で勧誘される?
以下警察庁の「犯罪実行者募集の実態」という資料からの引用になります。
どのような形で応募しているの?
【CASE1】少年たち自らが応募
・ Twitter に「お金に困っている」旨の書き込みをしたら、犯行グループから「働いてみないか。大金を稼げる仕事がある」などのメッセージが届いた。
・ Instagram で「仕事を探している」旨の書き込みをしたら、地元の先輩から連絡があり、その後、知り合いのヤクザを紹介された。
・ パパ活をするために Twitter を利用していたら、犯行グループから「パパ活ではないが、荷物を受け取るだけの仕事をしないか」旨の連絡が届いた。
・ Twitter で副業募集専用のアカウントを作ったら、犯行グループから海外の荷物の受け取りなどに関する仕事を紹介するメッセージが届いた。
【CASE2】先輩・友人・知人に誘われた
・ 仕事を探していたら、先輩・知人等から「闇バイト」を紹介された。
・ 先輩が SNS で見つけてきた「闇バイト」に誘われて一緒に加担した。
・ 先輩から金銭トラブルをふっかけられ、借金返済のため「受け子」の役目を強要された。
・ 職場の社長が知人から紹介された「高収入」の仕事を請け負い、社長からの指示で「受け子」として犯行に加担した。
【CASE3】SNS で知り合った相手から誘われた
・ 遊興費欲しさに SNS で知り合った者に「金を貸して欲しい」旨の相談をしたら、「銀行協会の委託の仕事を紹介する」などと言われ、犯行グループを紹介された。
・ Instagram などの SNS で知り合った者から仕事を持ちかけられたり、女性を紹介してもらったりした後、美人局のようなかたちで「受け子」を強要された。
どんな危険性があるの?
犯行グループから脅迫をされ、犯罪行為への加担を拒否すれば、渡してしまった個人情報をもとに執拗に脅迫されてしまいます。
以下本当にあったケースです。
どのような脅迫をされてしまうの?
【CASE1】本人や家族に対する脅迫
・ 警察に捕まるリスクが大きいと思い断ると「自宅に押しかける。母親から狙う」と脅され、仕方なく「受け子」をやった。
・ 「受け子」の仕事だと分かったが犯行グループから「逃げたらこうなるよ」と男が殴られる動画が送信されてきて怖くなった。
・ 途中で詐欺だと気付き「辞めたい」と言ったら「家族全員殺すぞ」などと脅迫されて「受け子」をやらざるを得なかった。
・ 犯行グループからの2回目の仕事を断ったところ、「この前の荷物はおばあさんからだまし取ったお金だ。詐欺の運び屋に加担したな。あなたの顔写真や住所を知っているので逃げられない」と脅され、以降も「受け子」として加担せざるを得なくなった。
【CASE2】実家への押し掛け
・ 「受け子」をして得た現金を別の犯行グループに横流ししたら、自身や実父へ架電された後、実家に押し掛けられた。
闇バイトは、甘い言葉で若者を犯罪に誘い込む危険な行為です。高収入に目がくらんで闇バイトに手を出してしまうと、人生を棒に振る可能性があります。
もし、闇バイトに関する情報を見かけたり、誘われたりした場合には、一人で悩まずに、警察や信頼できる大人に相談してください。
タイミーでも闇バイトの募集か?
夜道で猫を探すバイト?
タイミーで上記のような募集がされていたようです。
業務内容の注意書きを読むと、“携帯電話や荷物を預かります”と記載されています。
またその関連の業界用語では「猫=防犯カメラ」と呼ぶこともあるようです。
携帯の契約業務?
こちらもかなり怪しい業務が募集されていたようです。
携帯電話を自分の名義で登録させられてしまうのでしょうか。
飛ばし用の携帯、つまり犯罪に使用した後、すぐに使えなくするため、まるで「飛ばす」ように使い捨てられる用の携帯電話なのでしょうか。
Indeedやジモティなどでも闇バイトの募集が横行しており問題になっているようです。
闇バイトを見分ける方法はあるのか?
誘い口も巧妙化してきた「闇バイト」ですが、見極め方などあるのでしょうか?
警察庁のHPには以下のように記載がありました。
「高額バイト」「即日入金」「書類を受け取るだけ」、一見好条件に見える求人情報には注意してください。また、募集情報に「受け子」「出し子」「闇バイト」等の隠語が使用されていたり、匿名性の高いアプリケーションでの連絡が求められたりする場合は犯罪に関わる危険性が大です。
世の中にはそんな上手い話はありません。怪しいかもしれない、と迷ったら、「必要なお金が貯まるまで」「一回だけなら大丈夫」などと一人で判断せずに家族等周囲の人や警察に相談しましょう。
やはり短時間での高額の報酬など、おいしい話は存在しません。
タイミー公式からも注意喚起がありますが、以下のように記載されています。
「危ない仕事ではありません!」「リスクゼロ♪」「詳しくはダイレクトメッセージで」のように、 曖昧であり、危険ではないことを強調するような仕事は闇バイトの可能性が高いです。
その他にも、 「高額」「即日 現金」「高額即金」「稼げる」「誰でも簡単」「副業」「ホワイト案件」「ハンドキャリー」「書類を受け取るだけ(〜するだけ)」「行動確認・現地調査」等の言葉には注意しましょう。
また、仕事内容以外にも、「会社の連絡先が無料のメールアドレス」「緊急連絡先に電話をしたが番号が存在していない」「住所が実在していない」「ホームページにアクセスできない」といった場合も要注意です。気になったらチェックするようにしましょう。
タイミーでは、掲載される仕事の審査が行われているとされていますが、巧妙な手口で不正な求人が入り込んでしまうケースがあるのでしょうか。利用者を守るため、より厳密な審査体制をしてほしいものです。
まとめ
大手の求人会社でも闇バイトと思われる案件が掲載されてくるようになってしまいました。
利用者にとっては、急に犯罪へ加担させられてしまい、たまったもんじゃありません。
闇バイトに加担してしまったら人生を棒にふることにもなりかねません。
このような状況を改善するためには、求人サイト運営会社によるより厳格な審査体制の構築が急務です。
AIによる自動検出システムの導入や、ユーザーからの通報機能の強化など、様々な対策が考えられます。
また個人でも、会社の連絡先やホームページなどしっかり確認するなどした方がいいですね。
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