2024年度新語流行語大賞の年間大賞が発表され、今年は”ふてほど”が受賞しました。
年間大賞を受賞したにもかかわらず、世間では”ふてほど”なんて「知らない」「聞いたことがない」といった声が多く聞かれています。
”ふてほど”とはどこで使われた言葉で何故受賞するに至ったのか調べていきます。(画像はyahooニュースより)
新語・流行語大賞 年間大賞が決定!
今年話題になった言葉が選ばれる「現代用語の基礎知識選 2024ユーキャン新語・流行語大賞」が発表され、年間大賞に”ふてほど”が選ばれました。
”ふてほど”とは今年一月に放送されたTBSのドラマである「不適切にもほどがある!」をを略した言葉のようです。
ドラマの関連ワードが年間大賞を受賞するのは実に11年ぶりで「半沢直樹」の”倍返し”以来のようです。
しかし年間大賞を受賞したこの”ふてほど”に対し、世間では聞いたことがないといった声が多く見受けられました。
- すいません、こんな言葉があるの知りませんでした。
- 今知った言葉が大賞とか信じられない気持ち
- そんなドラマあったなぁとは感じるが 略されてもわからんし初めて聞いた
「不適切にもほどがある!」というドラマがあったことは何となく覚えていても、その略語は知らないといった感想を持った人が多いようです。
またYahooニュース上ではこの年間大賞へ納得しているかという投票が行われており、納得していないが95%を占めていました。
どうしてこのような結果となったのでしょうか。
「不適切にもほどがある!」ってどんなドラマ?
今一度どのようなドラマであったかを振り返ってみたいと思います。
1986年(昭和61年)と2024年(令和6年)とのタイムスリップを軸に繰り広げられる物語。
東京都葛飾区立第六中学校の体育教師で野球部の顧問でもある小川市郎は、スパルタ教育と荒々しい言動が特徴。彼がある日学校からの帰りに乗った路線バスが、38年後の2024年にタイムスリップしてしまう。
令和の世界で生きていかなければならなくなった市郎。彼の言動は令和の世界ではコンプライアンスにひっかかるような「不適切」なものばかり。だがそれらは、「本当に大切なことは何なのか」を令和の人々へ問いかけていくことになる。
コンプライアンスが厳しい令和時代(2024年、低成長期)とそうではなかった昭和時代(1986年、安定成長期)を舞台とするタイムスリップものであることから、令和における不適切な表現についての注意を喚起する注釈テロップが1話につき何度も挿入されており、視聴者には「恒例」として受け止められている。 (wikipediaより)
現代の令和時代の一つの重要な要素である、コンプラやハラスメントというものに対して問題提起するドラマの内容となってい様です。
現代では不適切な言葉に対して注釈がついていたという部分も新鮮さがあって面白い要因だったのではないでしょうか。
最終回の放送終了後には「#不適切にもほどがある」がXの世界トレンド1位となるなど大きな反響があったようです。
第一話 | 第二話 | 第三話 | 第四話 | 第五話 | 第六話 | 第七話 | 第八話 | 第九話 | 最終話 |
7.6% | 7.1% | 7.1% | 6.7% | 8.3% | 8.3% | 6.9% | 6.8% | 7.4% | 7.9% |
全十話の視聴率を調べてみましたが、7%~8%という推移だったようです。
最近ではドラマの視聴率は8%を超えると大ヒットと言われているようです。8%を超える回もあることから、かなりの高視聴率だったと言えるでしょう。
一方で過去にドラマ関連で年間大賞を受賞した「半沢直樹」は平均視聴率29%でした。
半沢直樹と比較すると世間で流行したのかという部分は疑問符が残る結果となっています。
どうして大賞受賞となった?
どうして”ふてほど”が大賞受賞となったのか考察していきたいと思います。
新語・流行語大賞の審査基準などについてはこちらの記事をご覧ください。
こちらで紹介しているように、年間大賞は”編集部の方がバランスを考えて決定する”と言われています。
そのため一概に世間を賑わせた言葉が選出されるとも限らないということが考えられます。
”ふてほど”が年間大賞として選出された理由を考察していきたいと思います。
①社会問題的な課題に疑問を投げかける内容であったこと
「不適切にもほどがある!」では現代の厳しすぎる”コンプラ”へ疑問を投げかける内容となっています。
メディア関係の人たちからすればコンプライアンスに日々悩まされているでしょうから、切実にこの問題を訴えていきたい思いもあったのではないでしょうか。
②ドラマとしては大ヒットであった
先ほども述べた通り、現代では視聴率は8%前後であれば大ヒットであると言われています。
しかしドラマの放送時期が1月と年始早々であったこともあり、記憶から消えかけている人が多いのではないでしょうか。
③テレビをはじめとするマスメディアが弱くなっている
現代ではSNSやYoutubeなど若者からお年寄りまで様々なメディアを使用するようになりました。
そのためテレビを一家全員で見ていた時代とは異なり、誰もが納得する流行語を選出することが難しくなっているのではないでしょうか。
”ふてほど”に関しては筆者も大賞が発表されてはじめて知った言葉でした。
普段テレビを見ない方々もこれを機に「不適切にもほどがある!」をご覧になってみてはいかがでしょうか。
ただ今までにない言葉を”流行語”とすることには違和感を覚えますが…
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