目次
北九州市・中学生2人殺傷事件の犯人が逮捕されました。
平原政徳容疑者は心神喪失状態だったのではないかといわれていますが、心神喪失とは一体どのような状態なのでしょうか。
また心神喪失であると判断された場合、今後罪に問うことができるのか調査していきます。
北九州市・中学生2人殺傷事件
北九州市で中学生2人が殺傷された事件が連日メディアを騒がせています。
事件の内容としては12月14日の午後8時半ごろに北九州市小倉のマクドナルド店内にて、中学生の男女2人が刃物を持った男に刺されたというもの。
2人はすぐに病院へ搬送され、男子生徒は命に別状はなかったものの、女子生徒は死亡が確認され痛ましい事件となりました。
男子生徒によると「全く知らない人に刺された」とのことで、警察による捜査が続けられていました。
平野政徳容疑者が逮捕
この北九州市・中学生2人殺傷事件の容疑者が本日逮捕されました。
平野容疑者は「確かにそのようなことをしました」と答えており、容疑を認めているようです。
近隣の住民の方々は怖い思いをされていたでしょうから容疑者が捕まって一安心できますね。
逮捕された平原政徳容疑者はどのような人物だったのでしょうか。
人物像
名前:平原政徳
年齢:43歳
居住地:福岡県北九州市小倉
職業:無職
平野容疑者は北九州市の事件があったマクドナルド近くに住んでいたとされています。
SNS上では現在その住所を特定するような動きまで見られています。
また平野容疑者は事件以前から怒鳴り声や奇声をあげるなどしていたほか、時には軍歌のような音楽を窓を開けた状態で流すこともあったそうです。
それらの行為の結果、警察のお世話になったこともあるようです。
これらの証言から平野容疑者は心神喪失ではないかとういう情報がSNS上では囁かれています。
心神喪失とは?心神喪失では罪に問えない?
心神喪失が囁かれている平野容疑者ですが、心神喪失とは一体どのような状態なのでしょうか。
また心神喪失の場合、今後罪に問うことはできるのか調べていきます。
心神喪失とは?
心神喪失とは、精神障害のせいで善悪を全く判断できないか、または判断したとおりに行動することが全くできない状態。
精神の障害の有無という生物学的要素と判断能力・行動制御能力という心理学的要素から判断します。精神の障害には、麻薬中毒や認知症、精神薄弱などの精神障害はもちろん、アルコールによる酩酊(めいてい)や催眠状態にあったことなどの一時的なものが含まれます。このような障害によって、判断能力か行動制御能力が全く欠けている状態にあるのが心神喪失者です。 (imidasより)
心神喪失とは精神障害によって判断能力が著しく低下した状態のことを指すようです。
心神喪失の有無は、犯行の種類と知的障害との関係や自閉症など他の精神障害を合併していないかといった観点から個別に判断されます。
一般的にIQが30前後の場合は心神喪失とされやすいですが、IQの数値のみで一律に判断されるわけではありません。
今後精神鑑定等も行われていくことで判断されていくものと考えられます。
平野容疑者は普段から奇声を上げたり怒鳴ったりしていたということで、何かしらの精神障害を持っていたと予想され、心神喪失に該当する可能性はあります。
心神喪失では罪に問えないのか
では心神喪失の容疑者を今後罪に問うことはできるのでしょうか。
第39条
- 心神喪失者の行為は、罰しない。
- 心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する。
刑法39条によると心神喪失者は罰しないとされています。
また心神喪失に至らないまでも心身耗弱者は減刑されると定められています。
つまり平野容疑者が心神喪失であると認められた場合、今後罪に問うことはできないということになります。
心神喪失者はどこに収容される?
心神喪失と判定された場合、罪に問うことはできないということはわかりましたが、すぐに釈放されるのでしょうか。
逮捕されたその後に関しても気になりますよね。
結論から言うと心神喪失を理由に不起訴や無罪となった場合は、そのまま釈放されるわけではありません。
心神喪失者等医療観察法に基づく措置の例としては、次のようなものがあります。
- 精神鑑定のための入院
- 医療を受けるための入院
- 通院の決定
- 不処遇の決定
無罪となった場合でも入院や通院をしなけらばならないため、すぐに元通りの生活を行うことはできません。
入院期間については法律上は上限がありませんが、厚生労働省のガイドラインでは、概ね18か月以上を目指すとされています。
入院措置がとられたとしても、6か月ごとに審判が行われ、裁判所が退院か入院の継続かを判断します。退院できたとしても原則3年間は精神科への通院が必要となります。
まとめ
今回は北九州市・中学生2人殺傷事件の容疑者である平原政徳容疑者について取り上げました。
平野容疑者は心神喪失を疑われていますが、今後どのような鑑定となるのでしょうか。
心神喪失の場合、すぐに自由の身となるわけではないと言っても、退院後3年間の精神科への通院で終了となるのであれば実質的に拘束期間等は無いに等しいですよね。
遺族の気持ちを考えれば納得がいかないものだと思われますが、今後の鑑定結果などを注視していきましょ。
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