【解説】インフルエンザのワクチン接種したのに高熱に!ワクチンって意味あるの?添加物?

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今年のインフルエンザは例年以上に猛威を振るい、多くの方が体調を崩されたことと思います。

そんな中、「インフルエンザの予防接種を受けたのに、高熱が出てしまった!」という声を耳にする機会も増えたのではないでしょうか。

せっかく予防接種を受けたのに、なぜこのようなことが起こるのでしょうか?

今回は、インフルエンザワクチンについて、皆さんの疑問を解消すべく、わかりやすく解説していきます。(この記事は医療アドバイスでありません。)

この記事からわかること!
  • インフルエンザワクチンとは?
  • なぜ接種したのに熱が出る?
  • 添加物など危険?

インフルエンザワクチンとは?

そもそもワクチンとはなんでしょうか?

ワクチンとは?

病気の原因となる病原体(ウイルスや細菌など)の毒性を弱めたり一部の成分だけを取り出したりして作ったものです。(mRNAを運搬するLNPなどもありますが今回は省きます)

これを体内に注入することで、その病気に抵抗する力、つまり免疫をつけることができます。いわば、事前に体内に「敵」の情報を与えておき、本物の「敵」が来たときに備えるようなものです。

Pfizerより引用
インフルエンザワクチンは?

インフルエンザワクチンも、このワクチンの一種です。インフルエンザウイルスの一部を体内に注入することで、インフルエンザウイルスに対する抗体を作るように促します。

抗体とは、体内に侵入した異物(抗原)を攻撃するタンパク質の一種です。インフルエンザワクチンを接種することで、実際にインフルエンザウイルスに感染した際に、体が素早く反応し、ウイルスを攻撃できるようになるのです。

一般的なのは、抗体がウイルスの周りにまとわりつき、感染するのを防いでくれるものです。

健栄製薬より引用

なぜ接種してもインフルになるの?

インフルエンザワクチンを接種しても、感染して発熱してしまうことがあるのは、なぜでしょうか?

ワクチンは万能ではありません。

その理由を詳しく見ていきましょう。

1. インフルエンザウイルスの変異

インフルエンザウイルスは、毎年少しずつ形を変えていきます。コロナウイルスでよく耳にしたと思いますが変異はどのウイルスでも起こります。(RNA, DNA転写、タンパク質翻訳のエラーですね!)

ワクチンは、その年に流行すると予測されるインフルエンザウイルスを基に作られますが、予測が外れてしまう場合もあります。

以下はコロナウイルスの例ですが、インフルエンザも似たような感じで変異します。(根本は少し違うが)

スマートドッグより引用
2. 個人の免疫力に依存

人によって免疫力は異なります。

高齢者や基礎疾患を持つ人など、免疫力が低下している人は、ワクチンを接種しても効果が薄れてしまうことがあります。

その理由は抗体の産生能力が低下していたり、予防接種時に抗体がきちんと保存されていなかったりなどのためです。

抗体が十分にないとウイルスを阻害してくれません。

3. ワクチンの接種時期

ワクチンを接種する時期も重要です。

流行前に接種することが望ましいですが、遅れて接種した場合、効果が十分に得られない可能性があります。

これは免疫応答、つまり抗体がきちんと産生されないためです。

4. 感染経路

インフルエンザは、主に飛沫感染によって広がります。

ワクチンを接種していても、大量のウイルスに感染した場合には、発症してしまうことがあります。

抗体の量が追いつかなくなってしまうわけです。

他にも理由が挙げられますが、おおよそ以上が原因になっているようです。

万能ではありませんが、接種しておくことで、ワクチンと流行するウイルス株が一致した場合は、発症を予防したり、発症しても症状を軽くする効果が期待できます。
また、周囲の人への感染リスクを減らすことにもつながり、重症化を防ぐ可能性も高まります。

ワクチンは危険?

こういう投稿皆さんはどう感じますか?

実際に接種するワクチンの内容物は添付文書で見ることができます。

こちらは厚生労働省にありますので探してみてください!これです→添付文書

またその内容物について詳しく知りたい方はPubmed(論文検索サイト)で「ingredients in flu vaccines」とかで調べてみてください。

インフルエンザワクチンに含まれているもの
  • ヘマグルチニン(インフルエンザの外側に飛び出した感染に関わるタンパク質)
  • ホルマリン 0.0026w/v%以下(生体試料の保存、殺菌)
  • チロメサール 0.004mg(開封時に細菌汚染を防ぐためのもの)
  • 塩化ナトリウム(浸透圧調整)
  • リン酸水素ナトリウム水和物(pH緩衝、目的のpHに止める役割)
  • リン酸二水素カリウム(pH緩衝、目的のpHに止める役割)

まずヘマグルニチンはインフルエンザの一部ですね!これが流行りの型に一致かまたは構造的に類似しているかでワクチンの効果が変わるようです。詳しく知りたい方は論文も読んでみてください。

ホルマリンはよく聞きますね!一般的には劇物ですが、ワクチンでは内容量はかなり少ないです。陰謀論者はこの劇物という言葉に反応しているのですね。人間が摂取するもので劇薬のものなんてたくさんありますから。

チロメサールは水銀が含まれていますが、水銀単体ではなく分子構造の一部に含まれています。水銀の存在は無視できませんが、水銀だけピックアップするのはおかしいですね!
チメロサール中の水銀に注目してワクチンが危険だと主張するのと同じように、食塩中のナトリウムに注目して塩が危険だと主張するようなものです。塩はナトリウムを含みますが、塩そのものは私たちの体に必要な栄養素です。

ただチロメサールは入っていないワクチンもあるので、専門医に相談して確認しましょう。

リン酸水素ナトリウム水和物、リン酸二水素カリウムとかは普通の食べ物にもたくさん含まれています。

あとは界面活性剤が入っているものもあります。界面活性剤はタンパク質が凝集しないようにするために入れます。凝集してしまったものが体に入ると免疫疾患になってしまいます。界面活性剤も言わずもがな、危険なものではありません。よく使うのはポリソル80とか?

SNSの反応

この方の言い分は全く理解できなかったです。どういうことなんでしょうか?

フルミストの生ワクチンを言っているのでしょうか?

ですが多くの方はおそらく不活化した方なので、この方がこう言う根拠が知りたいですね!

これはすごいですね!

まとめ

ワクチンを接種しても効かない場合があることと、内容物について説明しました。

本記事で紹介するワクチンに関する情報は、一般的な情報を目的としたものであり、個々の状況に合わせた医療アドバイスではありません。

ワクチンの効果は、個人の体質や健康状態、ワクチンの種類、接種時期など、様々な要因によって異なり、必ずしも効果が保証されるものではありません。

また、ワクチンにはアレルギー反応などの副作用が生じる可能性があります。ワクチンの接種については、必ず医師にご相談ください。

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